Audiostockへの投稿はオワコンなのか?
著作権フリーBGMサービスのAudiostock、登録クリエイター数や登録音源数が大変多くて賑わっているようですが、
一方で、次のような状況から「Audiostockへの投稿はオワコンではないか?」と思う人もいるかもしれません。
- ここ最近の審査厳格化
- 登録曲数の増加による競争の激化
- AI作曲の台頭(AudiostockではAI作品登録禁止)
しかし、前述の通り、サービスとしては賑わっているようですから、Audiostockへの投稿がオワコンかどうかというより、状況の変化に応じてどううまく付き合っていくかが重要だと思われます。
そこで、今回はオワコンと思われがちな要素について確認し、また今後、Audiostockとどのように向き合っていくのがよいのか、考えてみたいと思います。
1. オワコンと思われがちな要素
冒頭でも挙げましたが、以下の要素が挙げられます。
- ここ最近の審査厳格化
- 登録曲数の増加による競争の激化
- AI作曲の台頭(AudiostockではAI作曲を用いた作品登録禁止)
ネット検索で確認すると、ここ数年の間に審査が厳しくなったというような声が散見されます。
また、登録曲数が多いため、仮に登録されたとしても、検索結果の中で埋もれる確率はかなり高そうです。
さらにいうと、そもそも次のようは疑問はありそうです。
- 人間が作った曲である必要があるのか
- AI作曲で事足りる人が増えているのではないか
AudiostockではAI作曲を用いた作品登録禁止ですが、仮に人間が作った曲であっても、内容的にAIで作れる曲だと判断される場合、価値を感じてもらえない可能性もあるでしょう。
2.これからの向き合い方
さて、以上を踏まえて、今後Audiostockとどう付き合っていくのかを考えてみたいと思います。
現時点では以下のようなアプローチが考えられます。
- バリエーション制作に注力する
- シンプルな音源を投稿する
- 人間ならではの演奏ニュアンスにこだわった作品を投稿する
- Audiostockに依存しない(他サービスとの併用)
上3つについては、どれも確実なものはないので、
ある作品であまりにうまくいかない場合、
Audiostockでのその作品の投稿はあきらめて新たな作品に取りかかったり、
4つ目でも言及しているように、他サービスでの投稿を考えた方がよいでしょう。
2-1.バリエーション制作に注力する
Audiostockにはバリエーションという概念があります。
これは、過去に審査通過した作品の別バージョンの作品をバリエーション作品として登録する、という使い方をするものですが、
ベースとなる作品が過去に審査通過している分、まったくの新作よりも審査通過の期待値が高いと考えられます。
従って、バリエーション制作に注力するのは、審査通過する作品数を増やす上で有利と考えられます。
ただし、そもそもの審査基準が過去と変わっている可能性もあるため、過去と同じようにはいかない可能性もあります。
2-2.シンプルな音源を投稿する
楽器数の少ない短尺の音源だと、審査上の減点ポイントが少なくなり、また審査落ちしたときの要因分析も容易になると考えられます。
従って、シンプルな音源を制作して投稿するのは、審査通過を目指す上で有利と考えられます。
ただし、シンプル過ぎること自体が審査落ちの要因となる可能性も考えられますので、
思い当たる減点ポイントがないのに審査落ちした場合、
今度は少し凝った構成などにしてみるなど、多少逆方向にアプローチして落としどころを探るというのもアリかもしれません。
2-3.人間ならではの演奏ニュアンスにこだわった作品を投稿する
昨今、AI作曲を用いた作品も台頭していますので(Audiostockでは登録禁止されていますが)、AIを使っただけでは出せない演奏ニュアンスを作品に盛り込むことで、差別化を図るのもよさそうです。
ただ、自分でこだわった演奏ニュアンスが、Audiostock側で理解(共感)されないと、
単にリズムや音程がずれている、揺れている、などと判断されて、やはり審査落ちする可能性もあります。
また、こうしたアプローチを取って審査落ちした場合、
演奏ニュアンスのためのリズムや音程のずれ・揺れが足りないと思われているのか、やり過ぎだと思われているのかなどの見極めがしづらく、泥沼にハマる可能性もあります。
2-4.Audiostockに依存しない(他サービスとの併用)
これはもう、Audiostockそのものに対するアプローチではありませんが、
あまりAudiostockに依存している(あてにしている)と、審査落ちなどでがっかりすることも多いでしょう。
そこで、他サービス(プラットフォーム)との併用で意識分散を図り、自身のメンタルを保護する、というアプローチが考えられます。
例えば、BGM系音源を投稿するのであれば、Audiostock以外でも次のようなプラットフォームがあります。
- Tuneforest
- MotionElements
- Frekul (Simple BGMへの登録)
これらは私も利用していますが、どれも利用登録、作品登録が比較的簡単で、使いやすいと感じています。
これら3つのプラットフォームの特徴を簡単に比較しますと、以下のようになります。
プラットフォーム名 | サブスク対応(※1) | 単体販売対応(※2) | WAVEファイル登録可 |
---|---|---|---|
Tuneforest | × | 〇 | 〇 |
MotionElements | 〇 | 〇 | 〇 |
Frekul(Simple BGMへの登録) | 〇 | × | × |
- (※1)登録作品を、ユーザーが契約するサブスクプランの内容に応じてユーザーが利用(例えば聴取や購入など)可能な状態にすること
- (※2)登録作品を、ユーザーが単体購入できる状態にすること
3.最後に
以上、Audiostockへの投稿について、オワコンと思われがちな要素について確認し、また今後、Audiostockとどのように向き合っていくのがよいのか、考えてきました。
今回の記事が、
- Audiostockへの投稿はオワコンではないか?
- Audiostockの代替は?
といったように考えている方のご参考になれば幸いです。