ナンバーガール風のジャキジャキ音が欲しくてFender Japan TL62系のテレキャスを購入した話
今回は、私が2016年に購入し、現在メインで使用しているFender Japan後継テレキャスター「Fender Exclusive Japan Classic 60s Tele USA Pickups」について紹介します。
現在、この「Fender Exclusive Japan」シリーズも終了して「Made in Japan Traditional」シリーズとなっている(ラインナップも変わっている)ので、あくまで当時の情報としてお読みいただければ幸いです。
1.2016年当時のFender Japan後継テレキャスター
ナンバーガールで向井氏がジャキジャキ鳴らしていたFender Japanのテレキャスター。
2年前の2016年、ああいう感じの音が欲しいと思い、Fender Japanのテレキャスターを入手すべく、色々調べ始めました。
ナンバーガール時代に向井氏が使用していたFender Japanのテレキャスターの型番は、以下のテレキャスター本「前略、テレキャスター様」によると、TL62、TL62-B、TL62B-75TXであることがわかりました。
というわけで、これらの中から選ぼうと思ったわけですが、すでに2015年春の時点で神田商会によるFender Japanブランドが終了し、Fender社の「Fender Exclusive Japan」シリーズが登場していることを知りました。
Fender Japanがなくなっていたことに一瞬落胆したものの、調べてみると、「Fender Exclusive Japan」は、Fender Japanの基本スペック、製造ラインを踏襲しており、向井氏の使用していたFender JapanのTL62系列踏襲のテレキャスターも一部ラインナップにあったので、この「Fender Exclusive Japan」シリーズの中から選ぶことにしました。
「Fender Exclusive Japan」シリーズにあるTL62系テレキャスターは、「Classic 60s Tele Custom」(TL62-B踏襲)と「Fender Exclusive Japan Classic 60s Tele USA Pickups」(TL62-US踏襲)の2種類。
さてどちらが良いのでしょうか?
2.TL62-BとTL62-USの違い
TL62-Bというのは、ギターボディーエッジ部分にバインディング加工(白いラインが見える)が施されているのが特徴のモデルです。
TL62-USというのは、「前略、テレキャスター様」で紹介されていた向井氏のコレクションにはありませんが、TL62をベースに、USAヴィンテージテイストピックアップを搭載したモデルです。
これらに対応する「Fender Exclusive Japan」シリーズのモデル、「Classic 60s Tele Custom」(TL62-B踏襲)と「Fender Exclusive Japan Classic 60s Tele USA Pickups」(TL62-US踏襲)の2本の中から選ぼうと思い、楽器店で両者を試奏してみました。
両者の弾き心地は同じでしたが、ピックアップが異なるため、アンプからの音の違いは顕著に感じられました。
一言でいうと、どちらもピックアップスイッチ位置をセンターにすると、ナンバーガール風のジャキジャキした音にはなるものの、TL62-B踏襲モデルは音が鋭く、TL62-US踏襲モデルはやや音が太め(中音域ブースト気味)で、どちらがナンバーガールに近いかといえば、(当然といえば当然ですが)TL62-B踏襲モデルでした。
3.TL62-US踏襲モデルに決めた理由
この流れでいけば、TL62-B踏襲モデルの方を選ぶのが良さそうですが、TL62-US踏襲モデルを弾いているうちに「この太めの音もなかなかよいのでは?」と思うようになってきました。
鋭い音、という点ではTL62-B踏襲モデルに軍配が上がるものの、TL62-US踏襲モデルでも、ボリュームを絞ると高音域を強調した鋭い音を出すことがある程度可能なことが確認できました。
他の多くのテレキャスター同様、ボリュームにハイパスコンデンサが取り付けられているためです。
ならば、太めの音から鋭い音まで幅広く出せる、TL62-US踏襲の「Fender Exclusive Japan Classic 60s Tele USA ickups」が良いのでは、と思い、こちらを選びました。
4.TL62-US踏襲モデルを買って良かったか?
買ってから2年経ちますが、音に関しては3で述べた通り、鋭くジャキジャキした音から太めの音まで幅広く出せて満足しています。
弾き心地については、7.25”Rというヴィンテージ仕様の指板故に、1弦の15フレット辺りでチョーキングしたときに音が詰まり気味になるという点が気になりましたが、楽器店でセッティングしてもらうことで改善され、現在はそれほどストレスを感じずに弾けています。
現在の「Made in Japan Traditional」シリーズのラインナップには、このTL62-USを踏襲したモデルは含まれていないため、貴重な一本になっています。