「好きな音楽は?」に対する答え方(傾向と分析)
色んな音楽を雑食的に聴いていると、
「好きな音楽は?」
と聞かれたときの答えに困ることはありませんか?
私はいつも困っています。
音楽をテーマにしたこのブログのプロフィール欄に、好きな音楽についての言及が一切ないのも、自分の好みをどう説明すればよいのかがわからないためです。
しかし、このままではどんな趣向の人なのかイメージがわかず、ブログ記事にも楽曲音源にも触れてもらいにくいと思っています。
そこで、今回は自分の好きな音楽を整理して、この問いに対する回答を練ってみました。
その結果、口頭レベルでは「ギター系バンドサウンド、とりわけ洋楽は1960s~1970sのブリティッシュ系、邦楽は1990s以降のもの」という回答を導き出すことができました。
以下、その回答を導出するまでの過程などを説明します。
(本記事において取り上げるアーティスト名などに対しては、すべて敬称を省略)
1.答えに含められる要素(観点)を列挙
この問いに対して回答する際、以下4点のいずれかに言及すれば、相手に何かしらのイメージを与えられるのではないでしょうか?
- ジャンル
- 地域
- 年代
- アーティスト(バンド)名
1-1.ジャンル/地域/年代で答える
ロック、ポップ、ジャズといった大きなジャンルで答える場合は、あながち間違いではない回答ができます。
私の場合、聴いている音楽はほとんどロック、ポップに属しているので、「ロック、ポップ中心」といえば一応好きなアーティスト(バンド)群をカバーしているといえます。
しかし、巷に様々なロック、ポップがあふれている状況の中で、この回答はざっくりし過ぎており、ぼんやりしたイメージしか伝わりません。
例えば「ロック」をもう少し細分化した表現としては、「ハードロック」、「プログレッシブロック」、「パンクロック」、「オルタナティブロック」といったものがあり、これらの表現を用いるともう少しイメージが明確になります。
あるいは、「洋楽」、「邦楽」、「ブリティッシュロック」といった地域に着目した表現、「1990sロック」といった年代を明確にした表現でも、ある程度イメージを特定づけることができます。
1-2.アーティスト(バンド)名で答える
アーティスト(バンド)名で答える場合、口頭であれば列挙できるのはせいぜい2~3例ぐらいでしょう。
それだと私の場合、自分の好みを正確に表すのに全く数が足りません。
プロフィール欄などにテキストで記載する場合は、もう少し挙げてもよいですが、10も20も書き連ねていると、結局よくわからないイメージを与えてしまいそうです。
2.「音楽マトリックス」で好きな音楽を整理
1で挙げた、ジャンル、地域、年代、アーティスト(バンド)名の観点で、自分の好きな音楽を整理すれば、回答がみえてくるように思えます。
ではどのように整理すればよいのか。
整理のためのフォーマットとして思い付いたのは、自分の好きなアーティスト(バンド)をジャンルと年代の2つの軸で分類するためのマトリックス、名付けて「音楽マトリックス」。
この分類により、自分の好きなアーティスト(バンド)が、どのジャンル、年代に偏っているのかが明確になるので、その結果を用いてざっくりと自分の好みの特徴を表現できると考えられます。
この「音楽マトリックス」を使って、自分の好みの音楽(よく聴いているもの、思い入れの深いもの)を整理すると以下のようになりました。
なお、この音楽マトリックスは以下の方針で作成しています。
- ジャンルはさらに邦楽/洋楽に細分化
- 精力的に活動している時期が長い年代位置(長期の場合は最初の方)にアーティスト(バンド)名をプロット
- 実際にはClassicも少し聴いているが、Rock/Popsなどと年代が合わないため、今回は対象外
3.整理結果を分析
2で示した「音楽マトリックス」に基づいて、自分の好きな音楽の傾向を分析してみます。
一見してわかる特徴としては以下が挙げられます。
- Rock/Popsが大半
- 1980sが極めて少ない
- 1960s~1970sの洋楽、1990s~2000sの邦楽が特に多い
3-1.Rock/Pops
音楽をよく聴くようになった1990s末以前の音楽については、リアルタイムで体験していません。
これらの音楽をさかのぼって聴くようになったきっかけは、本やネットからの情報が大半ですが、1980sの音楽についての情報、あるいは関心が乏しかったため、1980sのアーティスト(バンド)が少ない結果となっています。
また、洋楽をさらに地域別に区分すると、以下のようにイギリス(UK)のアーティスト(バンド)に集中していることがわかります。
これは、私の音楽体験が1960sにおけるイギリスの代表的ロックバンドThe Beatlesから始まっていること、学生時代に愛読していた「ロックミュージック進化論」でブリティッシュ系ロックバンドが多数紹介されていたことの2つが大きく影響していると考えています。
1990s~2000sの邦楽は、時間にゆとりのあった学生時代に聴いていたものが大半で、アーティスト(バンド)の数が多いのも納得です。
なお、洋楽、邦楽ともにギター系バンドがほとんどで、少なくともテクノ系、EDM系などとして認知されているアーティスト(バンド)は皆無となっています。
このあたりも、音楽体験のスタートがギター主体のThe Beatlesであったことが影響していそうです。
3-2.Jazz/Fusion/Bossa Nova/Others
こちらはRock/Popsに比べるとピンポイント的で、聴く頻度もそれほど多くはありません。
1970sのMahavishnu Orchestra、Shakti with John Mclaughlinは、Jeff BeckつながりでJohn Mclaughlinに興味を持ったこと、2000sの上原ひろみ、山中千尋、小林香織(Sax)はテレビでジャズ系ライブの番組を見たことがきっかけです。
その流れでボサノヴァにも興味を持ち、小野リサも聴くようになりました。
4.結論
3で確認した特徴を踏まえ、「好きな音楽は?」に対する口頭レベルの回答を作成してみます。
3で確認した特徴をそのまま表す形であれば、「Rock/Pops中心、特に1960s~1970sの洋楽、1990s~2000sの邦楽が中心」ぐらいになりますが、もう少し色のわかる表現にしたいところです。
ギター系バンドサウンドのものが大半であること、洋楽はブリティッシュ系中心であることが特徴なので「ギター系バンドサウンド、とりわけ洋楽は1960s~1970sのブリティッシュ系、邦楽は1990s以降のもの」としておきます。
なお、今回は「好きな音楽=よく聴く音楽、思い入れの深い音楽」としましたが、「よく聴く音楽、思い入れの深い音楽」と作りたい音楽は必ずしも類似しません。
例えば上で挙げたLed Zeppelinのような曲を作りたいかというと、そうでもありません。
また、これまでピアノインスト曲を何作かリリースしていますが、上で挙げたアーティスト(バンド)の影響は皆無といってよいレベルです。
ですが、「どういう音楽を聴いている人なのか」というイメージをある程度明確にすることで、自身のブログ記事や楽曲音源に対する興味を持っていただければと思い、このようにまとめてみました。
個人的な内容を多分に含んではいますが、
今回のこの記事が「好きな音楽は?」に対する答え方の参考になれば幸いです。