オルタナティヴロック中心の1stアルバム(EP)「閉ざされて」リリース!
私、八雲橋かつなりの1stアルバム(EP)「閉ざされて」が、先週、各社音楽ストリーミング/ダウンロード配信サイトにて配信開始となりました!
オルタナティヴロック中心、かつ全編インストゥルメンタルで5曲入りという構成になっています。
今回は、このアルバムがどのような内容のものなのか、どのような過程、経緯で制作されたものなのかといった点について、私自らが解説していきます。
1.アルバム(EP)概要
収録曲は以下の通りです。
- 閉ざされて (2019 Winter Mix1)
- Clean (2019 Winter Mix1)
- Clean (2019 Winter EDM Remix)
- 閉ざされて (2019 Winter Mix2)
- Clean (2019 Winter Mix2)
元々はこの冬(2018年12月末~2019年2月中旬)に制作した新曲「閉ざされて」を単独で配信する予定でした。
しかし、以下のような事情があり、このような5曲入りのアルバム(EP)としました。
- 息抜きがきっかけで完成した「Clean」のリミックス(3曲目)が思いのほか良かった
- 昨年配信した「Clean」を再編集して配信したくなった
- 「閉ざされて」と「Clean」については、マスタリング違いのものをそれぞれ配信したかった(1, 2, 4, 5曲目)
5曲という微妙な曲数だからか、ストアによって取り扱い(アルバム or EP)が異なるという、少しややこしい状況です。
この作品を「1stアルバム(EP)」としているのは、そうした理由によるものです。
それでは早速、各曲について解説していきます。
なお、1曲目と4曲目、2曲目と5曲目は、同一音源のマスタリング違いですので、まとめて解説することにします。
2.「閉ざされて」(1, 4曲目)
この冬制作した新曲です。
以下のYoutube Musicページにて、無料、かつログインなしでフル再生可能です。
(曲全体の概要)
イントロフレーズ(アルペジオ)の原形と、イントロ及びAメロ部分のコード進行は2年前ほどに頭の中にあったものです。
昨年10月にリリースした「Clean」と同路線のオルタナティヴロックサウンドですが、歌メロはよりメロディアスに、曲展開もよりドラマティックなものになっています。
「Clean」同様、歌モノのつもりで作りましたが、今回もサックスインストゥルメンタルバージョンとして仕上げることにしました。
(制作過程)
まず、既に頭の中にあったイントロフレーズ(ギター)を、8ビートのドラムパターンに合わせて録音、その後、曲展開を探りながらバッキングギターを録音し、コード進行を一度固定しました。
こうしてできあがったドラム&ギタートラックに合わせて、鼻歌レベルで探りながら歌メロを作っていきました。
AメロとBメロは、さくっとできたのですが、Cメロ部分は少々時間がかかりました。
Cメロ部分を用意したものの、この部分の歌メロができる前は、Cメロのコード進行からの戻りをどうするか、そもそもCメロを入れるべきかどうか悩みました。
それでも、曲の変化をつけるためにはCメロは必要と考え、歌メロを探っていくうちに、今のCメロに行き当たりました。
すると、このCメロに導かれるかのように、CメロからBメロへ戻るという今の形に落ち着き、曲構成もバッチリ固まりました。
続いて、さらに詳細に、ドラム、ベース、ギターの各パート、及びマスタリングの特徴などを語っていきます。
(ドラム)
ドラムは全て打ち込みです。
同じメロ部分でも、1番、2番でドラムパターン(フィルイン含む)を変えるなど、メリハリを意識してポチポチ入力していきました。
基本的には8ビートの曲ですが、アウトロ後半で16ビートに切り替えて、飽きさせない工夫をしました。
(ベース)
ルート音中心のシンプルなフレーズが中心ですが、後半で動きを増やして変化をつけています。
また、アウトロのフェードアウトする部分では、ベースを一層派手に動かしています。
この「タダでは終わらない感」が自分でも気に入っています。
(ギター)
久々のギター録音作業でした。
これまでの経験から事前に予想できていましたが、やはりリテイクの嵐でした。
まとまった時間に「録れるだけ録っとけ」とばかり、テイクを数多く重ね、キープしたはよいが、今度はテイク選定に時間がかかったり・・・
使用ギターは「Clean」同様、テレキャスター一本です。
ただし、「Clean」で使用したTL62-US踏襲モデルではなく、昨年入手したTL62Bを使用しました。
このTL62Bは、ミッドブースト気味な音が特徴のTL62-US踏襲モデルに比べて、高域寄りでジャキジャキ感が強いのが特徴です。
特に考えてこちらのギターを使ったわけではないのですが、結果的にはベターな選択だったと思っています。
また、「Clean」のアウトロでも使ったギターの逆回転音挿入の手法を、今回はさらに大胆に取り入れました。
特にアウトロの逆回転ギターソロ部分は、60年代中期~後期ロックを彷彿とさせるサイケデリックな雰囲気を演出できて、気に入っています。
(マスタリング)
マスタリングには、Ozone 8 Elementsを使用しました(初使用!)。
このOzone 8 Elements、複雑な調整作業が不要で、比較的簡単にマスタリングが行えるというスグレモノです。
1曲目の(2019 Winter Mix1)はフラットなf特、4曲目の(2019 Winter Mix2)は高域を少し強調した形で仕上げました。
その違いから、4曲目の(2019 Winter Mix2)の方が、全体的に音がクリア、ドラムについても、シンバル、ハイハット類が大きめ、スネアが軽めに聴こえるといった特徴があります。
3.「Clean」(2, 5曲目)
以下のYoutube Musicページにて、無料、かつログインなしでフル再生可能です。
こちらは、昨年10月にリリースしたものと大きな違いはありません。
ギターの部分的なテイク差し替え、マスタリング方法の変更が主な違いです。
「閉ざされて」と同じく、マスタリングにはOzone 8 Elementsを使用、2曲目の(2019 Winter Mix1)はフラットなf特、5曲目の(2019 Winter Mix2)は高域を少し強調した形で仕上げました。
昨年リリースしたバージョンは、DAW固有のプラグインでマスタリングを行ったものですが、やはり今回使用したOzone 8 Elementsの方が、簡単に調整できました。
4.「Clean (2019 Winter EDM Remix)」(3曲目)
人生初のEDM風リミックス!
「閉ざされて」の制作中、息抜きで作り始めましたが、思いのほか感触が良かったので、そのまま作り込んで仕上げました。
以下のYoutube Musicページにて、無料、かつログインなしでフル再生可能です。
このアルバムを「オルタナティヴロック」ではなく、「オルタナティヴロック中心」と表現したのは、このEDM風リミックスが収録されているためです。
リズム隊をループドラムと大胆なシンセベースに、歌メロを派手なシンセ音に置き換えることで、EDM感を演出しています。
遊び要素が強いので、私の中では、原曲ありきのリミックスととらえています。
ギターについては、バッキングはオリジナルミックスとほぼ同様、リードはアンプモデルを変更、としました。
特に狙ったわけではないですが、リードギターの音を変えることにより、特にオクターブ奏法の部分が、ダンスミュージックによくマッチする音になりました。
マスタリングには、他の曲と同様、Ozone 8 Elementsを使用しました。
他の曲とは違って、特に複数バージョンを用意する必要性を感じなかったため、フラットなf特で仕上げたバージョンのみとしました。
5.最後に
今回、新曲の作成や過去曲のリメイクを行って思ったのは、
- ギター録音というアナログ要素を持つ楽曲音源制作は時間がかかる
- EDM、エレクトロニカ方面の音を作るのも楽しい
- Ozone 8 Elementsのマスタリング機能は素晴らしい
ということです。
作業時間に関する課題については改善を図りながら、今後も楽曲音源制作とリリースを続けていこうと思います!