DTM用DAWソフトACID Pro 8でSampleTank 3をマルチ出力で使う方法

今回は、DTMDAWソフトACID Pro 8SampleTank 3マルチ出力で使う方法を解説します。

SanpleTank 3複数楽器の音色を持つソフトシンセプラグインとして使える音源セットなので、楽曲プロジェクトで楽器の数だけSampleTank 3を挿入すれば、SampleTank 3の音色を複数鳴らせます。

ですが、ソフトシンセの数が増えるのは、管理面でも非常に面倒ではないでしょうか?

幸い、ACID Pro 8でも、SampleTank 3マルチ出力で使用してソフトシンセ数を減らすということが可能です。

これによって、楽曲プロジェクトが非常にスッキリします。

それでは以下、詳しくみていきましょう!

1.ACID Pro 8におけるSampleTank 3の使い方

初めに「SampleTank 3」の概要について少し触れておきます。

SampleTank 3」とは、ピアノ、ストリングス、ドラム、ベースなど多数の楽器のサンプリング音源を、DAWソフト上のソフトシンセプラグインとして使える音源セットです(DAWソフトに依存しないスタンドアロンソフトとしても使用できます)。

このSampleTank 364bitプラグイン対応であるため、32bitプラグインにしか対応していないACID Pro 7では使えませんでしたが、64bitプラグインに対応したACID Pro 8では使えるようになっています。

既に新しいバージョン4が出ていますね・・・

さて、ここからが本題

MIDI打ち込みでバッキングトラックを作る場合、楽器の数だけMIDIトラックを用意し、MIDIトラックの数だけソフトシンセプラグインを挿入するのが基本です。

ですので、ドラム用のSampleTank 3、ベース用のSampleTank 3というように、SampleTank 3を楽器ごとに複数、ソフトシンセとして楽曲プロジェクトに追加すれば、各楽器全てSampleTank 3の音源にすることができます。

しかし、この方法は同じ種類のソフトシンセを1つの楽曲プロジェクトに複数追加するという点で、あまりスマートではありません(何か特別な理由がある場合を除く)。

幸い、ACID Pro 8でも、SampleTank 3のマルチ出力機能を使えば、SampleTank 3を1つ楽曲プロジェクトに追加するだけで、複数楽器の音を鳴らすことができます。

SampleTank 3の楽器音源を複数使用している場合、この方法によって、ソフトシンセ数を減らすことが可能です。

2.マルチ出力設定手順

SampleTank 3をマルチ出力で使用する設定手順は、以下の通りです。

  1. SampleTank 3側で、異なるMIDIチャンネルに各楽器を割り当てる
  2. ACID Pro 8側の各MIDIトラックのMIDIチャンネルを、SampleTank 3側の設定に合わせて割り当てる

2-1.SampleTank 3側で、異なるMIDIチャンネルに各楽器を割り当てる

ソフトシンセプロパティの選択SampleTank 3の画面を表示させ、左上にあるタブ選択部「PLAY」タブを選択します。

このとき、「PART」の列にある数字MIDIチャンネル番号に対応しますので、楽器を割り当てたいMIDIチャンネル番号の行を選択した上で、画面左側のメニューから楽器を選択(読み込み)します。

2-2.ACID Pro 8側の各MIDIトラックのMIDIチャンネルを、SampleTank 3側の設定に合わせて割り当てる

各MIDIトラックのタイムライン左側のパネル部にあるMIDI出力ボタン(「入力」ボタンの右隣にある鍵盤アイコン)をクリックしてメニュー表示させ、「MIDIチャンネル」にカーソルを当てると、MIDIチャンネル番号のリストが現れます。

SampleTank 3側のMIDIチャンネル番号設定を確認して、各MIDIトラック(楽器)に対応するMIDIチャンネル番号を、このリストから選択していきます。

3.最後に

以上、SampleTank 3をマルチ出力で使用して、楽曲プロジェクト内のソフトシンセ数を減らす方法についてお伝えしてきました。

ソフトシンセの数が減ると、楽曲プロジェクトが非常にスッキリするというメリットがあります。

ACID Pro 8上でSampleTank 3マルチ出力で使用するための設定手順を、以下に再掲します。

  1. SampleTank 3側で、異なるMIDIチャンネルに各楽器を割り当てる
  2. ACID Pro 8側の各MIDIトラックのMIDIチャンネルを、SampleTank 3側の設定に合わせて割り当てる

操作自体は簡単ですが、普段MIDIチャンネル番号をあまり意識しない人にとっては、なかなかたどり着かない方法だと思います(私自身がそうなので・・・)。

ただ、「SampleTank 3の外で、各楽器の音を調整したい」という場合は、やはり各楽器に対応させる形で、SampleTank 3を別個追加していくという方法がよいのではないか、と思います。

要は「状況と目的に応じた使い分けが必要」ということですね。

今回のこの記事が、ACID Pro 8SampleTank 3を使う方のご参考になれば幸いです。

(既に新しいバージョン4が出ていますが・・・)