【実話】FrekulからBIG UP!に変えて音楽配信をしてみた結果・・・
FrekulとBIG UP!
どちらも自分の音楽を元手をかけずに(無料で)配信できるサービスです(BIG UP!はフリープランの場合)。
今回は、配信サービスをFrekulからBIG UP!に変えて自分の新曲を配信してみた結果と、そこから気づいたことを中心にお伝えします。
ズバリ、こんな方におススメの内容です。
- FrekulからBIG UP!に変えようかどうか悩んでいる
- FrekulとBIG UP!で悩んでいる
- 配信(ディストリビューション)サービスを変えるとどうなるのか知りたい
- どの配信(ディストリビューション)サービスを使えばよいのか悩んでいる
- とにかく元手をかけずに(無料で)自分の音楽を配信したい
先に結論を少しお伝えしておきましょう。
まずはBIG UP!に変えてみた結果。
- ほぼ指定配信日通り配信された
- 一部配信先においてアーティストページが分割状態
- アーティストページについて修正依頼するも、(Frekulとは違って)取り合ってくれなかった
次にBIG UP!、Frekulの特徴(メリット/デメリット)について。
基本的にFrekulに対して、BIG UP!が優れている点(メリット)は
- 配信ソース音源がWAV形式(Frekulと違ってmp3変換する必要がない)
- 配信条件が細かく設定できる
といったところ(今回BIG UP!に変えてみた主な理由)。
逆にFrekulに対して、BIG UP!が劣っている点(デメリット)は、
- 各ストアへの修正依頼含め、サポート対応があまり期待できない
といったところ(利用前にはわかりませんでしたが)だと思います(今回がたまたまワーストケースだったのかもしれませんが)。
以上を踏まえると「BIG UP!が向いている人」というのは以下2点とも満たす人。
- BIG UP!のメリット(WAV形式可、細かな配信条件設定など)が欲しい
- その他細かいことを気にしない
「Frekulが向いている人」というのは、BIG UP!に総合的なメリットを感じず、以下2点のいずれかを満たす人。
- 配信条件にはこだわらない
- 各ストアへの修正依頼などはお願いしたい
ざっくりですが、こんな感じです。
それでは以下、詳しくみていきましょう
1.BIG UP!を選んだ理由
冒頭お伝えした通り、FrekulとBIG UP!、
ともに自分の音楽を元手をかけずに(無料で)配信できるサービスです(BIG UP!はフリープランの場合)。
今回BIG UP!を選んだのは、
- 配信ソース音源がWAV形式(Frekulと違ってmp3変換する必要がない)
- (Frekulと違って)配信条件が細かく設定できる
というメリットに魅力を感じたためです。
2年前、Frekulを選んだときには、あまり他のサービスとの比較は行っていなかったため、BIG UP!という選択肢がそもそも浮かびませんでした。
(とはいえ、そもそも2年前のBIG UP!が今と同様の配信仕様だったのかはわかりませんが・・・)
Frekulは配信ソース音源がmp3ファイル指定なのですが、
私の場合(他の多くの方々もそうだと思いますが)、音楽制作は基本的にWAVファイル形式ベースで行っているので、提出にあたってWAV→mp3変換が必要になります。
WAV→mp3変換は不可逆圧縮ですから、必然的に劣化が生じ得ます。
この点がFrekul配信時の不満でした。
もっとも、各ストア配信時点で、どのみち圧縮音源になるのですが、
WAV→mp3→ストア適合の圧縮
といくよりは、
WAV→ストア適合の圧縮
とした方が、劣化リスクの程度が低いと思われますし、何より
「mp3ファイル変換自体が面倒」
ということが挙げられます。
自分で聴くための音源はWAV形式で出力するので、それをそのまま配信できた方が嬉しいわけです。
そしてもう一つが配信条件。
Frekulは配信日や配信先の指定ができません。
配信先はともかく(基本的に全部選択でOKなので)、配信日の指定ができないのは少し困ります。
いつ配信されるのかがわからないと、告知もなかなかやりにくいですからね・・・
といってもBIG UP!の配信日指定も決して「遅れない保証があるわけではない」ようですが。
2.BIG UP!からのリリースで起きた現象
で、BIG UP!(フリープラン)で以下のトラックを含む音源「Psychedelic Spicy Tune」(20曲入りのアルバム扱い)をリリースしたわけです。
このリリースに関して、次のような現象が確認されました。
- ほぼ指定配信日通り配信された
- 一部配信先においてアーティストページが分割状態
- アーティストページについて修正依頼するも、取り合ってくれなかった
以下、それぞれ少し詳しく説明していきます。
2-1.ほぼ指定配信日通り配信された
配信日については、指定配信日当日~翌日に各ストアをまわってチェックしただけなので(簡単に検索できる範囲で)、
完全に遅延がなかったかどうかを確認できてはいません。
また、コンテンツ検索に専用アプリが必要なサービスなどについては未確認であり、一部ストアではそもそも配信されていないようでした。
そのため「ほぼ」としています。
「一部ストアで配信されていない」理由は不明ですが、
少なくとも「ストアの都合で配信されない」ということは、Frekulでも起き得ることのようなので、この点に関しては「ある程度仕方がないのかな」とも思います。
2-2.一部配信先においてアーティストページが分割状態
既に私のアーティストページが存在している配信先において、今回の配信によってアーティストページが統合されているか、分割されているかを調査しました。)
その結果以下の表に示します。
No. | 配信先名 | アーティストページ (〇:統合、×:分割) |
---|---|---|
1 | Amazon Music | 〇 |
2 | My Sound | 〇 |
3 | オリコンミュージックストア | 〇 |
4 | iTunes Store | 〇 |
5 | Apple Music | 〇 |
6 | OTOTOY | 〇 |
7 | AWA | 〇 |
8 | KKBOX | 〇 |
9 | Spotify | 〇 |
10 | mora | × |
11 | music.jp STORE | × |
12 | レコチョク | × |
13 | LINE MUSIC | × |
14 | dヒッツ powered by レコチョク | × |
15 | RecMusic | × |
16 | YouTube | × |
17 | YouTube Music | × |
18 | Google Play Music | × |
〇(統合)が9、×(分割)が9と、半々に分かれる結果となりました。
アーティストページが分割されているところは意外と多いです。
特に、Youtube、Youtube Music、Google Play MusicのGoogle系サービスで分割されているのは「痛い」です。
中でもYoutube、Youtube Musicはログイン不要で無料フル再生であり、多くの人がアクセスするであろうサービスですからね・・・
2-3.アーティストページについて修正依頼するも、取り合ってくれなかった
このようにアーティストページに不都合が生じた場合、Frekulだとサポートに問い合わせという形で「ストアへの修正依頼」をお願いすることができます。
これはFrekul公式ページ内でも言及があり、私も過去に修正依頼をお願いして、問題を解決したことがあります。
Frekulからの配信だと
- Youtube Musicでのアーティスト名が英語のものになっている
- アーティストページが生成されていない
といったトラブルが過去2回ぐらいはあったと思います(2019年リリース時の話で、いずれも最終的には解決)。
今回、BIG UP!でアーティストページが分割されているという、(少なくともこちらから見れば)トラブルがあったので、問い合わせてみたところ、
- 一切取り合ってくれない
- というよりそもそも話をあまり聞いてくれていない?
といったリアクションでした(返信自体はありましたが)。
確かに、BIG UP!のQ&Aページなどをみても、ストアへの修正依頼について言及した記述が見当たりませんでしたので、
「それが仕様です」
ということなのだろうと思います。
利用前は高スペックで魅力的に見えたBIG UP!
「なるほど、そこが落とし穴であったか~」
と、利用後に気付いたのでした。
今回のリアクションが
「今回だけの特殊なケース」
なのか
「いつものこと」
なのか、
判別はつきませんが、Q&Aページの内容からいっても、
「各ストアへの修正依頼含め、サポート対応があまり期待できない」
印象を持ちました。
Frekulに比べて「申請時点でのスペックは高い」だけに、そこは残念なところですね・・・
3.最後に
以上、BIG UP!とFrekulの違い、FrekulからBIG UP!に変えてみた結果(&そこから気づいたこと)についてお伝えしてきました。
最後に要点をもう一度まとめておきます。
まずはBIG UP!に変えてみた結果、確認できたこと。
- ほぼ指定配信日通り配信された
- 一部配信先においてアーティストページが分割状態
- アーティストページについて修正依頼するも、(Frekulとは違って)取り合ってくれなかった
次にBIG UP!、Frekulの特徴(メリット/デメリット)について。
基本的にFrekulに対して、BIG UP!が優れている点(メリット)は
- 配信ソース音源がWAV形式(Frekulと違ってmp3変換する必要がない)
- (Frekulと違って)配信条件が細かく設定できる
といったところ。
逆にFrekulに対して、BIG UP!が劣っている点(デメリット)は、
- 各ストアへの修正依頼含め、サポート対応があまり期待できない
といったところだと思います(今回がたまたまワーストケースだったのかもしれませんが)。
以上のことからすると「BIG UP!が向いている人」というのは以下2点とも満たす人でしょう。
- BIG UP!のメリット(WAV形式可、細かな配信条件設定など)が欲しい
- その他細かいことを気にしない
逆に、「Frekulが向いている人」というのは、BIG UP!に総合的なメリットを感じず、以下2点のいずれかを満たす人だと思います。
- 配信条件にはこだわらない
- 各ストアへの修正依頼などはお願いしたい
ざっくりですが、こんな感じです。
思うに、
もしFrekulがこの先、WAV形式対応可能になれば、相対的にかなりFrekulのポイントが上がるのではないでしょうか?
あるいは、Frekulの親切なサポート対応と、BIG UP!の高スペックさを掛け合わせたような無料サービスが今後誕生すれば、それは相当強力なサービスといえるのではないでしょうか?
そのあたり、音楽ベンチャーを志す方々に期待したいところですね。
今回のこの記事が、
- FrekulからBIG UP!に変えようかどうか悩んでいる
- FrekulとBIG UP!で悩んでいる
- 配信(ディストリビューション)サービスを変えるとどうなるのか知りたい
- どの配信(ディストリビューション)サービスを使えばよいのか悩んでいる
- とにかく元手をかけずに(無料で)自分の音楽を配信したい
といった方のご参考になれば幸いです。