BIG UP!(2025年規約改定)、narasu、NuSoundを比較して、音楽配信活動を考える

今回は、自分の楽曲音源配信できる以下3つのサービス特徴を比較し、これらの選び方、あるいは併用する場合の方針について考えてみます。

これら3つのうち、BIG UP!は無料で各社音楽配信サービス(Spotifyなど)に音楽配信できる点が特に優れたサービスですが、

2025年に以下のような内容の規約が追加され、少々使いづらくなりました。

  • 無料のフリープランの場合、リリース申請は月1回まで(以下リンクのページ内第6条の2参照)
  • 12ヶ月で再生回数累計1000回未満の曲が1つでも含まれる曲集は配信停止になる可能性あり(以下リンクのページ内第24条参照)

このようなことから、次のような方もいらっしゃるかもしれません。

  • 規約改定で使いづらくなったBIG UP!代替として使えるサービスを探している
  • BIG UP!使い方位置づけ見直したい

また、それ以外に次のような方もいらっしゃるかと思います。

  • 音楽配信可能なサービスが色々あり過ぎて迷っている
  • 低コスト、できれば無料音楽配信したい

今回取り上げる3つのサービスは、いずれも比較的低コスト、あるいは無料でも利用できるものであり、

条件を守れば併用も可能です。

それでは以下、詳しくみていきましょう!

1.それぞれの特徴比較

着目する特徴は人それぞれ異なり得るものですが、

料金、配信先、配信停止リスク、申請回数制約は特に重要かと思います。

これらの特徴も含め、それぞれ比較した結果(2025年10月30日調査時点)を以下の表にまとめました。

3つのサービスの特徴比較(2025年10月30日調査時点)
特徴 BIG UP! narasu NuSound
最低料金 0円(無料) 110円(税込)(月額) 0円(無料)
配信先(Spotify) ×
配信先(AWA) ×
配信先(Amazon) ×
配信先(Apple Music) ×
配信先(YouTube Music) ×
配信先(AWA) ×
配信先(OTOTOY) × ×
配信停止リスク 有(上述の通りやや高い)
申請回数制約 有(フリープラン)
複数アーティスト対応
歌声合成ツール対応
(個別に利用条件は確認必要)
WAVEファイルアップロード可

2.単独利用する場合の選び方

基本的には、先ほどの表に示したような特徴比較を行った上で、自分に合ったものを選べばよいですが、例えば次のような選び方が考えられます。

  • 無料重視ならBIG UP!、NuSound
  • 各社音楽配信サービスへ配信したいならBIG UP!またはnarasu
  • 配信停止リスクを下げたいならnarasu、NuSound、またはダウンロード販売限定にしてBIG UP!

BIG UP!の「12ヶ月で再生回数1000回未満の曲が1つでも含まれる曲集は配信停止になる可能性あり」というような内容の規約は、

再生回数を問題にしている時点で、恐らくストリーミング再生を対象にしたものであると考えられます(規約文言上必ずしも明確ではないので推測ですが)。

BIG UP!では配信前(配信手続き時)に配信先を細かく選べますので、その段階でダウンロード販売のみの配信先にしておけば、この規約の対象外にすることができると思われます。

3.併用する場合の方針

BIG UP!とnarasuを併用する場合、以下の点注意が必要です。

  • 各社音楽配信サービス(Spotifyなど)への同一音源配信不可
  • 各社音楽配信サービス(Spotifyなど)で作成されるアーティストページが(BIG UP!経由のものとnarasu経由のものとで)別々になる可能性あり

その上で、併用方針としては以下が考えられます。

  • NuSoundで気軽に配信しつつ、BIG UP!またはnarasuを利用して各社音楽配信サービス(Spotifyなど)へ配信
  • 基本的にはnarasuで配信、narasuになくダウンロード販売のみの配信先はBIG UP!で配信

1つ目に挙げた方針例について。

NuSoundは、BIG UP!やnarasuよりも配信開始や配信停止の手続きが簡単なため、気軽に音楽配信可能です。

ですので「各社音楽配信サービスへの配信は気が重いが、ひとまず発表はしたい」という場合に、NuSoundは重宝するかと思います。

2つ目に挙げた方針例について。

これは、配信停止リスクを低減しつつ、配信先を増やしたいときに有効な方針です。

BIG UP!やnarasuでは配信前に配信先を細かく選べるため、ストリーミング系サービス(Spotifyなど)への配信は、配信停止リスクの少ないnarasuを選んでおく、という発想がもとになっています。

4.最後に

以上、自分の楽曲音源配信できる以下3つのサービス特徴を比較し、これらの選び方、あるいは併用する場合の方針について考えてみました。

規約改定により、BIG UP!は以前より確かに使いづらくなりましたが、

無料で各社音楽配信サービスへの配信可能という点は魅力的であり、全く使えないわけではないと思います。

もちろん、BIG UP!の特に「フリープランのリリース申請は月1回まで」の制約は、かなり厳しいものであり、

これに耐えられないという方もいらっしゃるでしょう。

そうした場合は、BIG UP!の完全代替とはならないものの、narasuやNuSoundの利用を検討してみてもよいと思います。

今回の記事が、

  • 規約改定で使いづらくなったBIG UP!代替として使えるサービスを探している
  • BIG UP!使い方位置づけ見直したい
  • 音楽配信可能なサービスが色々あり過ぎて迷っている
  • 低コスト、できれば無料音楽配信したい

といった方のご参考になれば幸いです。