REAPERのレンダリングが途切れたりして安定しないときの対処
(写真はイメージです)
今回はDAWソフトREAPERでレンダリング(バウンス)が安定しないときの対処法を2つ紹介します。
ここで「レンダリングが安定しない」とは、以下のような状況を指します。
- レンダリング結果(出力された音声ファイル)において、音の途切れが生じているように聴こえる部分がある
- 同一条件での複数のレンダリング結果間の波形差分が大きい
(レンダリング結果が安定しているかを確認する方法については、以下記事において一例を紹介しています。)
レンダリングが安定しない原因は様々なため、今回紹介する対処法で解決するとは限らないと思いますが、
試してみる価値のあるものもあるかと思います。
それでは以下、詳しくみていきましょう!
(ここではv7.38のREAPERに基づく内容を記載)
1.対処法その1~サンプリングレートを揃える~
REAPERのサンプリングレートについては、レンダリング時の設定、ソフト側の設定、これら2つがあります(他にもありますが、今回は改善への寄与が確認された、これら2つを取り上げます)。
これら2つの設定箇所でサンプリングレートの設定値が互いに異なっている場合、これらを同じに揃えると改善することがあります。
ソフト側の設定は、以下を順に辿っていった上で、メニュー画面内チェック項目(以下リストの4番目に相当)のチェックボックスにチェックを入れ、隣にある入力欄にサンプリングレートを数値入力する形となります。
- 画面上部メニュー:
オプション
- オプション内メニュー:
環境設定
- メニュー内左メニュー:
デバイス
- 右メニュー画面内チェック項目:
サンプリングレートを指定
なお、レンダリング時のサンプリングレートは、レンダリング結果の用途などの諸事情で、様々に変更することがあるかと思います。
そのような場合、この対処法では、レンダリング時の設定に合わせてソフト側の設定も都度変える必要があるため「設定操作が面倒」というデメリットも出てきます。
しかし、後述する「対処法その2」よりも手間はかからず、スマートな方法だと思いますので、これで解決するならおススメの方法です。
2.対処法その2~ダミー音を配置する~
前述の方法に比べると、効果を発揮する状況が限定的ですが、
レンダリングの安定しない区間が、冒頭~序盤に限られている場合、
以下の方法で、事実上安定したレンダリング結果を得ることができます。
- 本編の前に、レンダリングが安定しない区間以上の長さのダミー音区間(本編序盤のコピーなど)を、プロジェクト内タイムライン上に用意
- 上記ダミー音区間を含めてレンダリング
- 上記レンダリング結果に対して、波形編集ソフトなどでダミー音区間をカットする処理を行う(本来欲しい本編区間を取り出す)
なお、ダミー音区間が無音だと効果が出ない(音が出始める本編部分で、結局レンダリング不安定区間が生じる)場合がありますので、
ダミー音区間は、上述の通り、本編序盤のコピーなどで対応した方がよいでしょう。
この方法では、レンダリング前のダミー音配置、レンダリング後のダミー音区間カットという操作が必要になるため、
- プロジェクトファイルの中身がすっきりしない(ダミー音区間を設けるため)
- 操作が面倒(特にレンダリング後毎回のダミー音区間カット)
- 作業時間が増える(特にレンダリング後毎回のダミー音区間カット)
というデメリットがあります。
ちなみに、レンダリング後のダミー音区間カットに使える波形編集ソフトの例としては、SOUND FORGEなどがあります。