Audials One 2020でYouTube Music音源を録音してみた感想&レビュー
今回は比較的安価なストリーミング録音&録画ソフトAudials One 2020を使って
- YouTube Music音源を録音してみた結果
としてわかった、
- YouTube Music音源録音方法の特徴
- YouTube Music音源録音ファイルの品質
- Spotify再生音源録音との違い
といったところを中心にお伝えします。
ズバリ、こんな方に特におススメの内容です。
- 「Audials One、そんなに安くて大丈夫か?」と気になっている
- 「Audials One、操作は難しくない?」と気になっている
- Audials OneでSpotify音源を録音してみたが、何かしっくりこない
- YouTube Music音源を録音する方法を探している
先に結論をお伝えしておきましょう。
まずは今回試してみて良いと思ったこと。
- URL入力で簡単に録音可能(ログインも不要)
- 設定次第でCD並の音量で録音可能
- Spotify再生音源録音よりも安定した録音が可能(取得できる録音ファイルに再現性がある)
続いてデメリットや注意点。
- まとめて高速録音できない
- ファイル名が曲名のみ(デフォルト設定)
- タグ情報に乏しい(デフォルト設定)
- (聴感上でも)ギャップレスにならない
このように、
Spotify音源録音と比べると、安定した録音ファイルが得られる反面、
「まとめて高速録音できない」など、
もどかしい点もいくつかあるのがYouTube Music録音の特徴です。
しかし、Spotify(デスクトップアプリを無料プランで使用する場合)と違って、YouTube Musicは無料プランでも再生時間の制限がありません。
無料プランでもフル再生可能な曲が多いYouTube Music音源を録音していくだけでも、相当な音楽コレクションが完成すると思います。
ちなみに、YouTube Musicにおいて、無料プランでフル再生可能な曲としては、洋楽が特に多い印象ですが、
邦楽も全くないわけではないので、
サブスク課金をためらう音楽リスナーの方も、普段聴いているジャンルによらず一度覗いてみる価値はあると思います。
それでは、以下詳しくみていきましょう!
1.録音方法
はじめに、Audials OneにおけるYouTube Music音源の録音方法を簡単にまとめてお伝えします(バージョン2020を想定)。
様々な方法が用意されていますが、主に使用するのは次の2つかと思います。
- YouTube MusicのURLを入力して録音
- Webブラウザで開いたYouTube Musicページから音楽を再生して録音(YouTube Music用メニュー使用)
対象楽曲、設定等が同じであれば、どちらも方法でも同じファイルが得られます。
以下、各方法をもう少し詳しく説明していきます。
1-1.YouTube MusicのURLを入力して録音
Audials One起動後表示される画面左端にある「音楽ストリーミング
」を選択すると、画面上方に検索バーが表示されます。
その検索バーにYouTube MusicのURLを入力すると、処理可能なURLであれば楽曲が自動認識され「ダウンロード
」ボタンが現れます。
この「ダウンロード
」ボタンを押せば録音が始まり、処理完了の後に録音ファイルが生成されます。
ここで
「処理可能なURLであれば」
としたのは、YouTube MusicのURLの中でも処理不可能なものがあるためです。
処理不可能なURLの例としては、
- アルバムのURL
- 有料プラン(プレミアム)のみの楽曲URL
が挙げられます(いずれもログインなし状態で確認)。
つまり、
- 録音は1曲ごと
- ログインなしでも再生可能な楽曲のみ録音可能
という制約があります。
もっとも、有料プランのみの楽曲URLについては、有料プラン契約アカウントでログインした状態であれば、アクセスできたりする可能性は考えられます(当方有料プランに入っていないので未確認)。
1-2.YouTube Musicから音楽を再生して録音(YouTube Music用メニュー使用)
こちらはWebブラウザでYouTube Musicの音楽を再生することで、楽曲を自動認識させて録音する方法です。
YouTube Music、Audials One、どちらを先に立ち上げてもよいですが、Audials One側では次の操作を行って録音準備します。
- Audials One起動後表示される画面左端にある「
音楽ストリーミング
」を選択 - 画面中央付近にある「
YouTube MUSIC
」のアイコンを選択 - 画面右上に「
YouTube music上で音楽を再生
」のメニューが表示されれば準備完了(この状態でYouTube Music上の音楽を再生して録音していく)
YouTube Musicの音楽は、アルバム単位で再生してもOKですが、その場合次のような動作になります。
- YouTube Music側で再生する曲が変わるたびに、Audials One側で録音される
- 録音は数分レベルの曲であれば通常数秒で完了するが、YouTube Music側の再生はそのまま続く
そのため、YouTube Musicでアルバムなどを再生したまま、放置状態で録音しようとすると、結局
ほとんどアルバム1枚分の時間がかかる
ことになります。
2.録音結果
上で紹介したYouTube Music音源録音方法のうち、1つ目の「YouTube MusicのURLを入力して録音」する方法で録音を行ってみました。
なお、Audials Oneで録音できる音楽ストリーミング(無料プラン可)としては、今回取り上げたYouTube Musicの他、Spotifyもありますので、
まずはSpotifyとの比較という観点でみていきたいと思います。
ちなみに、Spotify再生音源録音を行ってみたときの結果については、以下記事でまとめていますので、ご興味のある方は一度覗いていただければ、と思います。
2-1.Spotifyとの比較(メリット)
まず、Spotify再生音源録音の場合と比べた時のメリットです。
- 無料プランでも時間制限がない
- 録音ファイルの再現性がある
1つ目「無料プランでも時間制限がない」について。
これはAudials Oneに関係なく、双方の無料プラン内容の違いによるものです。
Audials Oneで録音したい人、というのはきっと膨大な音楽コレクションを構築したいものだと思います。
Spotifyでは、
「30日間で15時間」(デスクトップアプリ)
という時間制限があるのに対し、
YouTube Musicにはそのような制限がありません。
無料プランでも、無料プランで再生できる楽曲に限れば大量に録音することができます。
続いて2つ目の「録音ファイルの再現性がある」について。
YouTube Musicの場合、同じ楽曲(URL)を同じ設定で2回録音した場合でも、1回目と2回目で同一の録音ファイルが得られます(バイナリデータで確認)。
一方、Spotifyでは、同じ楽曲(URL)を同じ設定で2回録音した場合、1回目と2回目とで録音ファイル内容は厳密には一致しません。
つまりSpotifyでは「毎回異なる結果が得られる」ということです。
よっぽど大きな違いがなければ、聴感上はわからないことの方が多いと思いますが、
「自分の音楽コレクションを保存する」となると、多かれ少なかれ「完全性」(再現性)を求めてしまうのが人情というものですから、
YouTube Music音源録音におけるこのメリットは大きいです。
2-2.Spotifyとの比較(デメリット)
次に、Spotify再生音源録音の場合と比べた時のデメリットを挙げていきます。
- まとめて高速録音できない
- ファイル名が曲名のみ(デフォルト設定)
- タグ情報に乏しい(デフォルト設定)
- (聴感上でも)ギャップレスにならない
まず1つ目「まとめて高速録音できない」について。
Spotifyであれば、複数曲まとめて5倍速、10倍速録音が可能であるため、素早く大量録音できますが、
YouTube Musicの場合、楽曲ごとにURL入力するか、YouTube Musicの音楽を再生して録音する(途中で手動操作しない(始終放置再生する)限り実質ほぼ1倍速分の時間がかかる)しかありません。
これはYouTube Music音源録音において、最ももどかしい点と言えます。
続いて2つ目「ファイル名が曲名のみ(デフォルト設定)」について。
YouTube Music音源をいくつか録音してみた上での結果です(Audials One側デフォルト設定時)。
これも録音したファイルを整理する上で、面倒な点です。
SpotifyであればAudials One側デフォルト設定でも「アーティスト名 - 曲名」ぐらいにファイル名を付けてくれますので、ひとまずアーティストごとには整理できます。
といっても、正直それでもファイル名に入れる情報としては足りないぐらいで、
理想は
「アーティスト名 - アルバム名 - トラック番号 -曲名」
ぐらい情報を付けておいてほしいところです。
今のところAudials One側でそのようなファイル名を付けられる設定方法を見つけられていないので(方法があるのかどうかも不明)致し方ないのですけどね・・・
3つ目「タグ情報に乏しい(デフォルト設定)」について。
YouTube Music音源をいくつか録音してみたところ、タグ情報として書き込まれるのは曲名のみでした(Audials One側デフォルト設定時)。
Spotifyの場合はAudials One側デフォルト設定でも
- アーティスト名
- アルバム名
- 曲名
- トラック番号
ぐらいは書き込まれていたので、それに比べると
「曲名のみ」
というYouTube Music音源録音ファイルのタグ情報にはかなり寂しいものがあります(他に設定方法があるのかもしれませんが)・・・
最後4つ目「(聴感上でも)ギャップレスにならない」について。
これは
「Spotifyでも必ずしも完全なギャップレスになっているわけではない」
ことを踏まえると、YouTube Musicに限ったデメリットとは必ずしもいえませんが、
Spotifyの場合は、元々聴感上違和感のないレベルのギャップレス再生が可能であることもあってか、
そのような聴感上違和感のないレベルでのギャップレス録音も可能です(ただし、少なくともSpotify無料プランの場合は、広告挿入などで阻害されることはあり得ますが)。
対して、YouTube Musicの場合は、元々聴感上はっきり認識できるようなレベルのギャップ(無音部分)が再生されていることもあってか、
録音ファイルにもギャップ(無音部分)が含まれてしまうようです。
なかなか音楽ストリーミングで完全なギャップレス音源を体感するというのは難しいですね・・・
2-3.録音音量
続いて、録音で気になるポイントの1つである「録音音量」について確認した結果をお伝えします。
録音音量についてはSpotifyの場合と同様、以下のような事情です。
- (Audials One側)デフォルトの録音ファイル形式ではCD並の音量にはならない
- (Audials One側)録音ファイル形式をFLAC(Free Lossless Audio Codec)に変更するとCD並の音量になる
以下にデフォルト設定録音、FLAC設定録音、それぞれの音量(各トラックの平均音量)を比較した結果(CDソース音源からの差分)を示します(平均音量算出は各元音源をwav化したファイルで実施)。
トラック | デフォルト設定時音量(dB) | FLAC設定時音量(dB) |
---|---|---|
1 | -3.46 | -0.04 |
2 | -3.47 | -0.04 |
3 | -3.47 | -0.04 |
4 | -3.47 | -0.04 |
5 | -1.96 | -0.04 |
6 | -4.98 | -0.05 |
7 | -3.47 | -0.04 |
8 | -3.46 | -0.04 |
(アルバム「Live At Hull」(by The Who)の冒頭8トラックで確認)
表中の音量値が0に近いほど「CD並の音量である」ことを示し、
表中の音量値がマイナスであれば「CDの音量に比べて小さい」ことを示します。
上で示す通り、FLAC設定ではCDとほぼ同等の平均音量が得られていますが、
デフォルト設定ではCDに対して最大数dBほどの差があります(CDよりも音量が小さめ)。
このように、Audials One側の設定によって音量が変わる件については、Spotify再生音源録音の場合を対象にした以下記事でもお伝えしていますが
YouTube Music音源録音の場合でも、CD並の音量で録音したければ、
「FLAC設定が有効」
ということがわかりました。
3.最後に
以上、比較的安価なストリーミング録音&録画ソフトAudials One 2020を使って
- YouTube Music音源を録音してみた結果
としてわかった、
- YouTube Music音源録音方法の特徴
- YouTube Music音源録音ファイルの品質
- Spotify再生音源録音との違い
といったところを中心にお伝えしてきました。
ここでもう一度要点をまとめます。
まずは今回試してみて、良いと思ったこと。
- URL入力で簡単に録音可能(ログインも不要)
- 設定次第でCD並の音量で録音可能
- Spotify再生音源録音よりも安定した録音が可能(取得できる録音ファイルに再現性がある)
続いてデメリットや注意点。
- まとめて高速録音できない
- ファイル名が曲名のみ(デフォルト設定)
- タグ情報に乏しい(デフォルト設定)
- (聴感上でも)ギャップレスにならない
Spotify音源録音と比べると、安定した録音ファイルが得られる反面、
「まとめて高速録音できない」など、
もどかしい点もいくつかあるのがYouTube Music録音の特徴です。
しかし、Spotify(デスクトップアプリを無料プランで使用する場合)と違って、YouTube Musicは無料プランでも再生時間の制限がありません。
無料プランでもフル再生可能な曲が多いYouTube Music音源を録音していくだけでも、相当な音楽コレクションが完成すると思います。
今回の記事が
- 「Audials One、そんなに安くて大丈夫か?」と気になっている
- 「Audials One、操作は難しくない?」と気になっている
- Audials OneでSpotify音源を録音してみたが、何かしっくりこない
- YouTube Music音源を録音する方法を探している
といった方のご参考になれば幸いです。