ミックスボイス(ミドルボイス)練習に役立ちそうなYouTube動画
(写真はイメージです)
高い声も楽に出せるなどと言われるミックスボイス(ミドルボイス)。
習得できると歌える歌が増えて、いっそう歌が楽しくなりそうですよね~
私は音域が狭く、ほとんどチェストボイス(地声)メインになっている人間なので、ミックスボイス(ミドルボイス)を出せる人がうらやましいです・・・
このミックスボイス(ミドルボイス)、何とかしてYouTubeなどで習得できないものか??
そう思いまして、ミックスボイス(ミドルボイス)練習に役立ちそうなYouTube動画をいくつか見つけて、パパっと確認してみました。
今回はそうしたYouTube動画をいくつか紹介し、折々感想を述べていきたいと思います。
さて、このミックスボイス(ミドルボイス)、人(動画)によってその説明内容、方法が異なっています。
例えば、ミックスボイス(ミドルボイス)の練習については、喉仏の位置、鼻腔共鳴、エッジボイス、声帯コントロールという、4つの観点をとってみても、下表の通り動画によって言及有無(語られる、語られない)が違っています(動画中必ずしもこれらの用語そのものが登場するわけではないですが、内容的に判断して整理)。
(下表、横にはみ出ている場合は横スクロールできます)
上段:動画名(リンク) 下段:(発信者) |
喉仏の位置 | 鼻腔共鳴 | エッジボイス | 声帯コントロール |
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【ミックスボイス】完成形ミックスボイスの育成法!【高音の出し方】【ボイストレーニング】【ミドルボイス】【ボイトレ】 |
〇 | × | 〇 | × |
(ボイストレーナー東本祥平/EAST BOOK VOICE TRAINING) | ||||
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(ボイストレーナーけいたん) |
もちろん、語られないからといって、それが不要であるとも限らず、いわば「暗黙の了解」的な扱いであることもあり得ると思いますが・・・
ともあれ、練習を実行するにあたっては、色々ざっと見てみて「これだ」と感じるものを選ぶ必要があります。
これから、いくつかの項目に分けて、複数の動画を紹介していきますので、これらを見ていきながら、練習の方向性を決めていくのもよいでしょう。
なお、動画をオフライン(&広告なし)でじっくり見たい場合には、YouTube動画を録画できるソフトAudials Oneが便利です。
私が使用しているのはこれより古いバージョン「2020」ではありますが、割と安定した録画(録音も、ですが)ができており、動画/音楽鑑賞生活を送る上で非常に重宝しております。
1.ミックスボイスの定義
一般的には、地声と裏声の中間、あるいは混じったものとの説明がなされることが多い印象ですが、人(動画)によって異なります。
言葉の定義があって、説明が成立するわけですから、人の説明を聞くときには、用語の定義を確認しておくことが大切です。
ここではミックスボイスの説明がなされている3つの動画における定義(説明)を紹介します。
まず1つ目。
こちらはボイストレーナーと研究者の対談を基本として話が進んでいくスタイルの動画です。
この動画においては、
- ミックスボイスとは地声の振動と裏声の振動の中間(11:50あたり~)
- 鍛えればミックスボイスで地声寄りの声も裏声寄りの声も出せる(12:50あたり~)
といった内容の話がなされています。
続いて2つ目。
この動画では、先ほどの動画と少し違った説明になっています。
具体的には、
- 地声(エッジ)成分+裏声をミドルボイスと定義(3:07あたり~)
- 地声+ミドルボイスを地声ミックス、裏声+ミドルボイスを裏声ミックスと定義(4:40あたり~)
といったような内容の話になっています。
特に4:40あたりで出てくる説明図は非常にわかりやすいです。
様々な歌の様々なフェーズにおいて、地声寄りの声、裏声寄りの声、どちらも必要になり得る存在ですから、
ぜひともここでいうところの地声ミックス、裏声ミックスまでマスターしたいなぁ、と思いました。
続いて3つ目。
この動画ではかなりシンプルに、
「裏声を表に出す」
といったように説明しています。
先ほど紹介した2つ動画に比べると、やや抽象的な表現であり、また、地声と裏声の中間、裏声+地声といった説明に比べると、裏声メインのような印象を受けます。
以上、これら3つの動画を見てみるだけでも、ミックスボイスの定義(説明方法)がそれぞれ異なっていることがわかります。
「どの定義に従うべきか?」
は、とりもなおさず
「どの人(動画)ベースで練習していくか?」
次第です。
少なくとも、自分が「これだ」と決めた動画内で言われている定義を理解し、それに基づいて練習を進めていけばよいかと思います。
もちろん「どの動画の練習が正しいのか」は容易にはわからないのですが(専門家間でも提唱内容が異なり、相性の問題もありますので、成功するまで試行錯誤するしかない、というのが現状だと思います)・・・
また、定義を知るとそれだけで何となくわかった気にはなるのですが、定義だけ知っても声の出し方はわかりません。
先ほど出てきたいくつかの説明表現
- 地声の振動と裏声の振動の中間
- 地声+ミドルボイスを地声ミックス、裏声+ミドルボイスを裏声ミックス
- 裏声を表に出す
では、いずれも
「どのようにして出すのか?」
がわかりません。
ですので、ミックスボイス(ミドルボイス)の出し方や、出すために必要な練習方法(準備段階のもの含む)は別途知る必要があります。
2.ミックスボイス習得に必要な練習
(写真はイメージです)
1でみてきた通り、ミックスボイスの説明(定義)は様々でしたが、提示されている練習もまた様々です。
個別の練習方法(動画)を紹介する前に一つ、練習方針の参考になる動画を紹介しておきます(といっても先ほど紹介した動画の一つですが)。
この動画では次のような内容が語られています。
- 低音の地声から鍛える(体感上楽に、豊かな倍音を含めるように)
- いきなりスケールからやらない
これらの点について、
「では、どのような練習が必要なのか?」
が気になることと思いますが、この動画で具体的な練習方法は挙げられていません。
しかし、全体的なメッセージのニュアンスとしては
「基本をしっかり」
というのが感じられます。
とかくミックスボイスの習得については、その目的からいって高音にばかりフォーカスして無理しがちになりますから、
その弊害を抑えるためにも、これら2つのことを意識しておくことが大切であると思われます。
さて、ミックスボイス(ミドルボイス)習得のための具体的な練習方法が提示されている動画をみていきましょう。
今回ざっと調べたところ、以下4つの動画が見つかりました(下表、横にはみ出ている場合は横スクロールできます)。
動画名(リンク) | 発信者 |
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【ミックスボイス】完成形ミックスボイスの育成法!【高音の出し方】【ボイストレーニング】【ミドルボイス】【ボイトレ】 |
ボイストレーナー東本祥平/EAST BOOK VOICE TRAINING |
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【超簡単】一瞬で出来るミックスボイスの出し方と練習法!【高い声】【ボイトレ】【ボイストレーニング】 |
ボイストレーナーけいたん |
YouTubeではこれら以外にもたくさん動画が上がっていますが、ひとまず検索をかけてパッと見つけられたもの4つを挙げています。
いずれもボイストレーニング(ボイトレ)を専門にされている方々が解説している動画であり、信頼性も高いかと思います。
どの動画も大まかには、
喉仏の位置、エッジボイス、鼻腔共鳴、声帯コントロール
のいずれかに言及しており、その言及内容によって以下の通り動画内容を整理できます(動画中必ずしもこれらの用語そのものが登場するわけではないですが、内容的に判断して整理)。
(下表、横にはみ出ている場合は横スクロールできます)。
上段:動画名(リンク) 下段:(発信者) |
喉仏の位置 | 鼻腔共鳴 | エッジボイス | 声帯コントロール |
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【ミックスボイス】完成形ミックスボイスの育成法!【高音の出し方】【ボイストレーニング】【ミドルボイス】【ボイトレ】 |
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(ボイストレーナー東本祥平/EAST BOOK VOICE TRAINING) | ||||
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(ボイストレーナーけいたん) |
なお、これらの動画に従って練習するには、それなりの大きさで声を出す必要があり、そのまま自宅などで実施しづらいことも多いのではないでしょうか?
自宅で行う場合、防音マスク系グッズがあると練習しやすくなると思います(自分の環境と声の大きさにも依りますが)。
防音マスク系グッズとしては、例えば次のようなものがあります。
防音マスク系グッズについては、このブログで何度か取り上げていますので、どんなものか気になる方は、以下記事もご覧いただければ、と思います。
さて、少々横道にそれましたが、本題に戻ります。
ここからは、見てみた感想を交えながら各動画を紹介していきます。
2-1.動画その1(喉仏の位置、エッジボイスに言及)
ボイストレーナー東本祥平(EAST BOOK VOICE TRAINING)さんによる動画です。
以下のような内容が含まれています。
- ストローを使った練習(2:11あたり~)
- エッジボイスを出す話(2:34あたり~)
- 喉仏の位置を下げる話(2:41あたり~)
- ペットボトル(+水)を使った練習(4:40あたり~)
- 道具を使わない練習(5:41あたり~)
この動画ではエッジボイスや喉仏の位置に言及しています。
喉仏の位置を下げたまま発声すると、いわゆる「あくび声」に近い響きになりますが、ここでは基本的にそんなスタイルで練習を進めていくようです。
もっとも、この「あくび声」が常にそのまま歌声として使えるとは限らないので、
ここでは少なくとも初期段階の練習として提示されているものと思われます(十分条件というよりは必要条件的に)。
なお、ここで紹介されている練習方法は、ストローやペットボトル(+水)といった小道具類を使うものが多く、少々着手ハードルは高いかもしれません。
ストローは使い捨てのものを大量に安く買っておけば、一通り間に合いそうですが、
水を入れられるペットボトルをそう毎日分用意できる人は限られると思いますので、この練習のための環境を新たに整える必要があります。
逆に言うと、新たに環境を整えることでその気になって、トレーニングを続けられる・・・
そんなパターンもあり得るかもしれませんね。
2-2.動画その2(喉仏の位置、鼻腔共鳴に言及)
洋楽ボイストレーナーMASAYAHさんの動画です。
ここでもやはり喉仏の位置を下げる話が出てきます。
基本スタンスとして「力まない、小さな声で」が強調されている印象で、練習方法として次のような内容が挙げられています。
- 喉の位置を上げずにあくび声で音程を上げる(5:25あたり~)
- 共鳴移動(低音は下の方、高音は上の方で響かせる)(12:14あたり~)
- 地声から一旦力を弱めて音程を上げていく(20:04あたり~)
- 鼻声(鼻腔共鳴?)で練習(23:03あたり~)
いずれも特に道具は要らないので、声を出せる環境があれば割と着手しやすいでしょう。
さて、これら4つの練習、それぞれに難しさがあり、人によって感じ方もまた様々だと思いますが、
例えばチェストボイス(地声)メインの人には、上から3番目の練習が特に難しいのではないでしょうか?
というのも、声を小さく(フェードアウト)するとなると、どうしてもファルセット(裏声)になってしまうためです。
ここでの練習は、(エッジ感のない)裏声に切り替えるのではなく、エッジ感を維持したまま、声を一旦小さくするということですから、ここは一つハードルになりそうです。
2-3.動画その3(エッジボイス、声帯コントロールに言及)
この動画は、上で紹介した2つの動画と違って、声帯コントロールに言及しているのが特徴です。
声帯コントロールにフォーカスした練習方法として以下3種が挙げられています。
- 呼吸を声帯にリンク(6:21あたり~)
- 声帯の開閉(11:02あたり~)
- 地声と裏声のグラデーション(13:44あたり~)
ここで紹介されている方法も、特に道具類が要らないので、声を出せる環境があれば割と着手しやすいと思います。
とはいえ、声帯の話になると、なかなか感覚と脳内理解がリンクせず、真の理解、体感に至るのが難しいです。
このあたり、対面練習であれば
実践→指摘→再度実践・・・
の「ループの積み重ねで段々と分かってくる」こともあると思いますが、動画の場合は「繰り返し見て練習して推し量る」ことになるので、時に迷うこともあるかもしれません。
さて、これら3つの練習方法の紹介が終わった後、ミドルボイスの実践があります。
この動画で提示されているのは、エッジボイスから裏声につなげるアプローチです。
その点は2-1で紹介した動画と共通しています。
2-4.動画その4(鼻腔共鳴に言及)
ボイストレーナーけいたんさんの動画です。
これまで紹介してきた動画に比べると、非常に感覚的な印象があります。
理論的な説明に疲れた人は、一度見てみるとよいかもしれません。
理屈を重視する人にとっては、感覚的すぎて逆にわかりにくいかもしれません。
こちらも道具類がいらない練習方法なので、着手しやすいかと思います。
3.ミックスボイスの判断基準
さて、ミックスボイスの練習が進んでいくと、
「本当にできているのだろうか?」
という点が気になってくるものだと思います。
わかる人に聴いてもらうのが確実であるとは思いますが、なかなかハードルが高いですよね。
しかし、判断基準について説明された動画もYouTubeに上がっています。
まずはこちら。
さきほど紹介した動画と同じ、ボイストレーナー東本祥平(EAST BOOK VOICE TRAINING)さんによる動画です。
成功例、失敗例が実演されているのでわかりやすいと思います。
紛らわしい失敗例もあるので、そのあたりよくよく聴き分けて是正していきたいですね。
続いて、上の動画とはまた違った観点の判断基準を挙げているのがこちらの動画。
次の5つの基準が実例とともに挙げられており、具体的目標としても設定しやすいと思います。
- 5つの母音で出せるか
- 理想の音が出せるか
- 5曲連続で歌っても声が枯れないか
- 音量がコントロールできるか
- 地声とスムーズにつながるか
「声から判断」というよりは「症状から判断」というスタンスであり、
声だけでは判断しづらい場合でも参考になるかもしれません。
ただ、症状から判断となると、声から判断するよりは間接的ですので、そのあたりは少し心もとないかもしれません。
ですので、
「これらをクリアすればOK」(十分条件)
ではなく
「少なくともこれらをクリアしなければならない」(必要条件)
的なとらえ方をするのが無難かもしれません。
4.最後に
以上、ミックスボイス(ミドルボイス)練習に役立ちそうなYouTube動画をいくつかご紹介してきました。
ここでもう一度ざっとまとめます。
まず、ミックスボイス(ミドルボイス)練習にあたっての大方針を定めるのに参考となるものとして、ボイストレーナーと研究者の対談形式を基本とする以下の動画。
続いて具体的な練習方法について提示されているものとして、以下4つの動画(下表、横にはみ出ている場合は横スクロールできます)。
動画名(リンク) | 発信者 |
---|---|
【ミックスボイス】完成形ミックスボイスの育成法!【高音の出し方】【ボイストレーニング】【ミドルボイス】【ボイトレ】 |
ボイストレーナー東本祥平/EAST BOOK VOICE TRAINING |
30分でミックスボイス完全攻略【解説+トレーニング】現役ボイトレ講師が指導! |
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【有料級】ミックスボイス基本習得ガイド【最速24分で50人が一気にミックスボイスを習得した声帯の使い方】 |
SUCCESSVOICE |
【超簡単】一瞬で出来るミックスボイスの出し方と練習法!【高い声】【ボイトレ】【ボイストレーニング】 |
ボイストレーナーけいたん |
これら4つの動画を、喉仏の位置、鼻腔共鳴、エッジボイス、声帯コントロールの言及有無(語られる、語られない)で整理すると以下の通りです(動画中必ずしもこれらの用語そのものが登場するわけではないですが、内容的に判断して整理)。
(下表、横にはみ出ている場合は横スクロールできます)
上段:動画名(リンク) 下段:(発信者) |
喉仏の位置 | 鼻腔共鳴 | エッジボイス | 声帯コントロール |
---|---|---|---|---|
【ミックスボイス】完成形ミックスボイスの育成法!【高音の出し方】【ボイストレーニング】【ミドルボイス】【ボイトレ】 |
〇 | × | 〇 | × |
(ボイストレーナー東本祥平/EAST BOOK VOICE TRAINING) | ||||
30分でミックスボイス完全攻略【解説+トレーニング】現役ボイトレ講師が指導! |
〇 | 〇 | × | × |
(洋楽ボイストレーナーMASAYAH) | ||||
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× | × | 〇 | 〇 |
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【超簡単】一瞬で出来るミックスボイスの出し方と練習法!【高い声】【ボイトレ】【ボイストレーニング】 |
× | 〇 | × | × |
(ボイストレーナーけいたん) |
もちろん、語られないからといって、それが不要であるとも限らず、いわば「暗黙の了解」的な扱いであることもあり得ると思いますので、そのあたりは注意する必要があるかと思います。
そして、ミックスボイスができているかどうか判断するのに参考となりそうなものとして以下2つの動画。
- (YouTube動画)
【ミックスボイス】歌って見せます!あらゆる高音発声との比較!【高音の出し方】【ボイストレーニング】【ミドルボイス】【ボイトレ】
- (YouTube動画)
高い声の出し方。ミックスボイス練習法を伝授します。
なお、こうした動画を
「じっくり見て、みっちり練習したい」
という方には、YouTube録画がおススメです。
YouTube録画ができるソフトとしては例えばAudials Oneがあります。
また、自宅などで声を出しづらい場合、ウタエットやBELTBOXといった、防音マスク系グッズの利用がおススメです。
これらについてはこのブログでも何度か取り上げており、どんなものか気になる方は、以下記事もご覧いただければ、と思います。
今回の記事がミックスボイス(ミドルボイス)の練習を考えている方のご参考になれば幸いです。